「色が見える仕組みと色弱者のタイプ」を併せてご覧頂ければよりご理解が深まります。

 P型やD型などの色覚は遺伝子で決まるので、自分の血液型をO型からA型に変えるのが無理なのと同様に、現代の科学技術ではP型やD型をC型に「治療」することは不可能です。従って、もし色弱者に見分けにくい配色が製品や施設に使われていた場合、利用者の側がそれに対応する手だてはほとんどありません。しかし日本では、色盲や色弱の人が進学や就職の際に差別を受けたり、遺伝に関連するため結婚の際にも差別を受けたりする例が多かったため、色弱者はたとえ色の見分けにくさに不便を感じることがあっても、それをクレームとして指摘するのでなく、自分にも見分けられるふりをしたり、不便を我慢して容認したりする傾向がありました。これが、カラーユニバーサルデザインの重要性が最近まで全く認知されていなかった理由です。
 生物学の研究者で自らもP型色覚である国立基礎生物学研究所(当時) の伊藤啓と国立遺伝学研究所(当時)の岡部正隆は2001年の夏から、主に科学者向けに色覚バリアフリー/カラーユニバーサルデザインへの配慮を啓発する活動を行なってきました。動きは科学界の外へも広がり、色彩学者、デザイナー、色弱者団体の関係者らがこの活動に賛同して、具体的にどのようなデザインが見分けにくいのか、そのデザインをどう変えれば見分けやすくなるのか相談を依頼してくる企業、自治体、団体等に対して、科学的で実用的な助言を行なってきました。こうした活動が幸い幅広い理解を得て発展してきたことにともない、私的なグループでなくきちんとした組織として更なる発展をはかる必要性が生じてきました。そこで2004年6月に東京都に特定非営利活動法人(NPO) の申請を行ない、同年10月1日に認可を得て、10月8日にNPO法人CUDOを設立し現在に至ります。

CUDO 事務局
〒101-0021 東京都千代田区外神田1-1-5 昌平橋ビル3階

TEL/FAX:03-6206-0678
e-mail:info3@cudo.jp
URL:http://www.cudo.jp/

CUDO メンバー
理事長      武者廣平 (株式会社 武者デザインプロジェクト)

副理事長     伊藤 啓 (東京大学分子細胞生物学研究所)
         田中陽介 (CUDO事務局長・1級カラーコーディネータ)
         伊賀公一 (1級カラーコーディネータ)

監事       岡部正隆 (東京慈恵医大学病院)

設立時会員    市原恭代 (工学院大学)
         藤村 亨 (ユニバーサルデザインフォーラム)
         堀田凱樹 (国立遺伝学研究所)
         池村淑道 (国立遺伝学研究所)
         徳永万喜洋(国立遺伝学研究所)
         山尾文明 (国立遺伝学研究所)
         吉森 保 (国立遺伝学研究所)
         横山のぞみ(国立遺伝学研究所)




特定非営利活動法人Color Universal Design Organization設立趣意書 (NPO 法人設立申請書類より)

いわゆる色弱者(色覚異常・色盲・色弱・色覚障害・色覚特性などの表現で称されるもの。後天性を含む) は日本国内に300万人以上いるとされる。公共物(信号、交通標識、電光掲示板等)、公共的刊行物(地図、地下鉄・鉄道路線図、教科書、学習教材等)、展示・案内表示(駅、公共施設、博物館等)、OA 機器や携帯電話、家電製品、電子機器等の操作画面その他が、こうした人々に配慮されずに色彩設計されているために日常生活に不便を生じさせることが多い。
 この事業は、公共物・公共的刊行物・電子機器等の色彩設計をする個人や団体に対し設計する側の意識を喚起し、結果として実社会の色彩環境が色弱者のみならず多様な色覚を持つ一般市民にとっても、より配慮されたものに改善されてゆくことを趣意とする。
 具体的事業内容の例としては、先に述べたような製品や表示物等が色覚に多様性があっても情報が伝わるデザイン・色使いになっているかをチェックし、改善方法を提案する。また本会の趣意に合致する製品や活動にはマークを発行し、そのマークを通して万人向けの色彩設計の考え方を広める。
 その他、資料提供などの活動をおこなう。この事業をおこなうことにより「人にやさしい社会づくり」という公共の利益に貢献するという目的をもってここに特定非営利活動法人Color Universal Design Organizationを設立する。